火曜日嫌い

やまもとのブログです。

BOOM BOOM SATELLITES"EMBRACE" The 15th Pre Release QUATTRO Premium Party@渋谷CLUB QUATTRO

年の瀬の空気が色濃くなってきたこの日、大急ぎで仕事を終え、開演ギリギリに入場。
ブンブンサテライツのライブとしてはかなり濃密な空間となる会場内には、
身動きが取れないほどの人が今か今かと開演を待ちわびていた。


会場中のBGMとして「EMBRACE」が一足早く聞くことが出来、これから始まるライブに
否が応でも期待が高まった。
照明が落ち、機材でぎゅうぎゅうのステージにメンバーが現れる。
「NINE」からライブがスタートした。
この日は前編撮影OKとなっていたため、デジタルカメラスマホを片手に掲げた姿が多数見られた。
自分は全面撮影OKのライブに参加するのが初めてだったが、
事前に不安に思っていた、気が散ってしまうのでは、ライブに集中できないのでは、
という点は、不思議と気にならなかった。
常々思っているが、ブンブンは全ての瞬間がシャッターチャンスのような人たち。
この試みは大成功だったと言っていいだろう。


自分も一枚撮ってみたが、興奮し過ぎてか、ほとんど識別できない状態…。


ビートルズのカバー「HELTER SKELTER」は、原曲の雰囲気を残しつつ、川島さんのボーカルが退廃的に絡みつく。
何曲が披露されたアルバム収録曲の中でも特に印象的だったのが、タイトル曲である「EMBRACE」。
川島さんと洋子さんがツインボーカルのようにして歌い出し、中野さんのピアノの音色が優しい。
「EMBRACE」=「抱きしめる」。
ここまで高らかに、愛情を持った曲を歌うことがあっただろうか?と思えるほど、
温かみと力強さを感じる曲。


その後もライブでお馴染みの曲が畳み掛けられ、クアトロというプレミアムな空間でのライブを存分に楽しんだ。
いつしかカメラを携えることも忘れ、目の前の光景にただ釘付けになっていた。
そして発表された2013年5月の武道館公演。
会場の盛り上がりが、喜びと期待を物語っていた。


アンコールに2度も応え、ラストは「STAY」。
火照った体と耳をクールダウンさせ、また新たな日々へと繋げるような広がりのあるサウンドに体を任せ、
あっという間に貴重な一夜は過ぎていった。


終盤、お客さんから「ナカノ!ナカノ!」と中野コールが起こり、珍しく中野さんがマイクを通して一言、二言。
ライブでのクールさとは裏腹のふとした人懐こさも、ブンブンの魅力のひとつだと感じるワンシーンだった。


アルバムの曲は、一聴して「攻めている」印象を受けた。
希望や、強さを全て含めた意味での「攻め」。
クアトロという会場で見たことも大きかったのかもしれない。
自分はこれまで広い会場かフェスでしか見たことなかったため、
どんなに後ろでもほとんど距離を感じることのない空間で今のブンブンのライブが見られることは本当に貴重な時間だった。
改めてこのバンドがライブバンドであるということを再認識。
肉体的で直感的でガツンと来る生きのいいライブだった。


終演後、川島さん、中野さんにお話を伺わせていただくことができた。


「EMBRACE」は2011年2月の終わりから作り始めたものの、
すぐ震災が来たこともあり、音楽を作る意味を見失ってしまった時期があったと中野さん。
ここ一年ぐらいでやっと制作に取り掛かることができるようになり、
コンセプトなどは考えずに作り続けて完成したのがこのアルバムだと。
お二人ともライブ直後だと言うのにとても優しく接していただき有難かった。


武道館への意気込みを伺うと、いつも通り、気負うことなく、距離を感じさせない、
僕らにしかできない、今まで体験したことのないようなライブにします、と中野さんが。
川島さんも、とお聞きしたら「平常心で…」と。
その答えに、武道館公演への期待が更に高まった。


今日聞いた曲たちが聞けるアルバムなら、どんなに期待したってその期待をひょいと
飛び越えていくのだろう。
実に贅沢な一夜だった。
年明けから始まるライブハウスツアー、そして武道館へ思いを馳せつつ帰路に着いた。

              • -

Ml NINE
M2 ANOTHER PERFECT DAY
M3 HELTER SKELTER
M4 BACK ON MY FEET
M5 MOMENT I COUNT
M6 BROKEN MIRROR
M7 EMBRACE
M8 FOGBOUND
M9 EASY ACTION
M10 KICK IT OUT

EN l DIVE FOR YOU
DRESS LIKE AN ANGEL

EN2 STAY

              • -