火曜日嫌い

やまもとのブログです。

寺子屋クスール第7回 「団地とライブとお化け屋敷」@光明寺

五味弘文(オフィスバーン) / d.v.d / 大山 顕(住宅都市整理公団) / くるくる研究室


nestでd.v.dが告知していて興味を持ったので行ってみた
会場は日比谷線神谷町駅からすぐの光明寺というお寺。
「インターネット寺院」なるものを運営していたり、境内でオープンカフェを開いていたり、
かなり外に開けたお寺さん。
彼岸寺|超宗派仏教徒によるインターネット寺院


早めに着いたので先着25組の五味さん監修“インタラクティブお化け屋敷”体験を申し込み。
未来館であったように、「怖がった後で怖がらせる」ことが出来るシステム。
五味さん監修のお化け屋敷特有のリアルタイム中継「ゴーストカム」もUstreamで配信されて、
イベント限定なれどかなり凝ったものになっている様子。


本堂に100人超の参加者。
バンドセットとスクリーンの後ろでは仏様が見守っています。不思議空間…
この企画は「APMT」というデザイン&アート・カンファレンスの一環で、主にWebデザイナープログラマなどの
技術屋向けのイベントだったので、専門的な話ばかりになったらどうしよう…と行くまではちょっと不安に思っていたけど、
そんなことはなく普通に興味深く楽しむことができた。


最初にクスールの代表から挨拶があった後、五味さんを呼び込んでトーク
五味さんは所謂昔ながらのお化け屋敷を大人が楽しめるエンターテイメントとして昇華させた人
見た目はふわふわしていて物腰柔らかで気の良さそうな眼鏡紳士なのに、
頭の中では如何に人を怖がらせて楽しませるかを考えに考えているのか…
それまではただ「怖い」というだけで脈絡がなかったお化け屋敷に、
ストーリー性を盛り込むことで参加者に感情移入させてさらに恐怖心をあおることに成功している


少しの休憩の後でd.v.dのライブ!
かっこよくて楽しくて無邪気でやっぱりすてきだなぁ!
今日はお寺ってことで?二人ともエレドラを使用。色々お世話になってるYAMAHAから借りてきた。
3人が笑い合いながらやってるのがよい。
曲の途中で映像がフリーズしてしまって、苦笑しながら「こんなの初めてですね」「やっぱり霊的な何かが影響してるんでしょうか」
最後の曲で「コーン」って鐘の音が鳴った!!!お寺仕様だ!
ライブは直感的で、音を聞いてる時の頭の中を映像に投影してるみたいだなぁと思いながら見てた


ライブ後はJimanicaさんによるシステム解説。
「どうなってるか説明すると、線で繋がってるんです」
ざっくり(笑)
今回はエレドラなので直接繋いでるけど、普段はそれぞれにトリガーをつけて振動の大きさや音の違いを取り込み、
それをMIDIに変換しているとのこと。
Jimanicaさんがのバスドラは右肩、シンバルは右足、itokenさんのスネアは左腕、とかそんな感じ
言葉を介さないコミュニケーションのようなものなのでこれは海外でも受けるよなー…
新しいことやってるのにとっつきやすくてひたすら楽しいのがよい!


Adobeの広報さんからAdobeについてお話。
FlashWebカメラを組み合わせてARを表現するデモンストレーション。
すごい。未来。


休憩を挟んで“団地マニア”大山さんのトーク
団地に始まり、工場、ジャンクション、高架下にまで及ぶ「萌え」トーク
大山さんの撮る写真がどれもすごく綺麗。
土手から団地を撮るべく黒い布を被ってカメラを向けていたら、通報を受けてやって来た警官が開口一番「…これは盗撮じゃないね」ってエピソードとか、
次々と何十枚もの工場の写真を見せながら「僕が死ぬ時の走馬灯って、こんな感じだと思いますね」って言ったのが最高に面白かった
さすがマニアは突き抜けてるなぁ…


「普段目にしているはずなのに『見ていないもの』に着目してきた」と言う大山さん。
何もない高架下にカメラを向ける高架下マニアの集いを不審な目で見る親子連れ…そりゃそうだよなぁ…


最後に光明寺のお坊さんからお話。
さっき大山さんが「この中に工場萌えの人いますか?」と聞いたら3人手が上がったのを受けて、
「普段からお寺によく訪れる人はいますか?」と聞いたものの一人も手が挙がらず、
「工場萌えよりお寺萌えの方が少ないってことが分かりました…」
こうやってお寺でイベントをやるようになって、皆さんお寺だってことをあまり意識しないで参加しているように、
敷居が高いと感じずに気軽にお寺に親しんでもらえれば良い、とのこと。
普段から本堂のテラスを開放して出入り自由になっているようなので、ふらっと遊びに行けるお寺というのも良いな。


時間が押しに押して、本堂でのイベントが終了してからいよいよお化け屋敷体験の時間!
先に終えた人がモニターで次の人を恐がらせているのを見つつ、渡されたロウソク型ランプを手に離れへ…
扉を開けると板の間になっていて、靴を脱いで中へ上がる。
座卓の上に「出掛けています。どうぞお上がりください」と書かれた置手紙…
仕切りの向こうには長い髪を垂らした女の人形があり、差し出した両手の上には「奥の間にあるお札を取って、私に渡してください」との手紙
襖で仕切られた次の間に入ると…蚊帳の中で女が赤ん坊を寝かせている
蚊帳の上には「赤ちゃんが寝ているので起こさないようにしてください」の張り紙
その蚊帳の中に入らないとお札を取りに行けないのだ!
もうこの時点で心臓つぶれそう。意を決して蚊帳の中に入る…女も赤ん坊も動かない。良かった…
少しほっとしながらも、まだ何が起こるか分からない。
お札が置いてある台の上には赤い風船がセットされていた…割れるのか!?割れるのか!?とビビりながらお札を手に…
パンッ!!!
風船が割れた!電気が消えて真っ暗になった!!!そして 蚊帳の中の 赤ん坊が 泣 き 出 し た !!!!!!!
もう完全にパニック状態。頼るものは手元のロウソクの灯りだけ。しかも帰りはもと来た道を戻らないといけないので、
またこの赤ん坊が泣いている蚊帳の中を通らないといけないのだ
めちゃくちゃ叫びながら女と赤ん坊の横を通り過ぎる
今度も女も赤ん坊も動かなかった、良かった、これで終わりか…
と思うのも束の間、最後に入り口にいた女の人形にお札を渡さないといけない
これで最後だ、もう終わりだ、良かった…と思いながら差し出された両手にお札を置く、と
ボトンッと両手が落ちて、人 形 だ っ た は ず の 女 が 追い掛けてきた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
もう意味が分からない。涙目。襖を開けてほうほうの体で出入り口へ戻った
喉が嗄れるほど叫んでしまった。5分ほどの体験だったのに、起承転結があってどんどん恐怖が増していった
直接的に恐さを訴えかけてくるのではなくて、雰囲気や想像によるイメージで恐さを演出していたのが面白かった
しかもまたこの場所が隣にお墓があるお寺の中だっていうのがね…!
よたよた階段登ってモニターのある場所へ戻った
今度は次に入る人を脅かす番
実は風船が割れるスイッチを入れていたのが自分たちの前に体験した人で、
脅かしていたのが同じように脅かされた人だと分かって目からウロコが落ちた
モニターを見ながらお札を取る瞬間を見計らってスイッチをオン!風船が割れた!
暗闇の中で動揺して右往左往している参加者を見て胸がすくような気持ちになる。何だろうこの気持ちよさは。
手品のネタばらしを見たのと似ているのかな?
恐怖をコントロールされているというのは今までにない体験だったなぁ


現在後楽園で開催中の「血の妖面屋敷」も行ってみたいけど…度胸がない!
評判を読んだら「史上最恐」と書かれているところが多く、ますます興味が沸くが…度胸がない!
「血の妖面屋敷」のゴーストカムはここで見れます。人が恐がっている姿を見るのは面白い。
http://www.ghost-cam.com/
入って来るのほとんどカップル!たまに彼女の方が先にずんずん歩いてて笑える。
営業時間外も含めて24時間配信していて、五味さん曰く「誰もいないはずの夜中に何かが映ったとか映らないとか…」
ほんとにやめてください。


この日の3組、全部トップランナー出ないかな。
五味さん自身はどんなことに恐怖を感じるのかが知りたい


三者三様分野は違えど、着眼点の新規性や見せ方の演出って部分については共通するところもあると思った次第です
良い体験をしました