火曜日嫌い

やまもとのブログです。

キングオブコント2009

スタジオ観覧が当たったのでTBSへ行ってきた
昨年M-1のスタジオ観覧へ行っていたこともあり、M-1との雰囲気の違いも楽しむことが出来ました
スタジオ観覧は10代後半から20代の女性のみ141人。
最初に通されたBLITZ裏手の控え室で番号順に座っていたのが141番までだったけど、
実際の当選人数は150人だったみたい
スタッフさんの話によると応募総数は8千通強。
M-1の時のような緊迫感や妙に落ち着いた空気は全くない。
みんなキャピキャピしていて普通にお笑いライブを見に来たようなノリ。
18:50ぐらいになってから移動の案内。
控え室から階段を降りて、TBS感謝祭の赤坂5丁目ミニマラソンで見慣れた
心臓破りの坂を登って局内に入る
中央にステージ、左右にコント用のステージがあり、客は1ネタごとに体を向けて見る
座ったのはステージ向かって左側の舞台に近い前から5列目あたり。
丸イスで前後の人とほとんど隙間がないほど詰め合って座る。
後ろに銀幕が掛けられていて、その後ろに審査員芸人が座っている様子。


前説として登場したのはエハラマサヒロ
前説が初めて。注意事項や拍手の練習にかこつけてネタやりたい放題。
お客さんもテンションが上がりまくっているから何をやってもバカウケして、
「気持ち良い!あと1時間やっていいですか!?」


松っちゃんがオロナミンCを飲み干していた、「キングオブコント、この後すぐ!」の映像をスタジオのモニターで見る
いよいよ放送時間が迫る。


ダウンタウンは松っちゃんが一歩引いたところから全体を見ていて、浜ちゃんは基本的に進行
映像は基本的にモニターで見る。


スタジオに入る時に見えた紙資料の審査員芸人一覧には名の知れている芸人にマークがつけられていて、
カメラやダウンタウンのいじりはそれを見て行っていたみたい


バッファロー吾郎が出てきた時の反応はそんなになかった。
「う〜ん、ポカホンタス!」は客置いてけぼり


間髪おかずに1stステージが始まる。
煽りの映像がクサくて見ていられない、ネタの前に余計な情報入れてどうするんだ
おぎやはぎが映ると軽く笑いが起きる


東京03
1st「コンビニ強盗」835点


1本目に03ってどういう空気になるんだろうかと思ってたけど、
ボケというボケすべてががっちりハマって笑いが起きた
「ちょうどいい奴いないのか!」で完全に03の世界に取り込まれた
角ちゃんのオーバーアクションと後半での飯塚のキレ突っ込みと冷静な豊本とのコントラストが鮮やか
「店長かわいそうだろ!」からの畳み掛けと最後の「いい人だぁ!」でのオチ、めちゃくちゃ笑った
得点は「これが基準になる」という気負いから、探り探りになっていたんだと思う
それでも835点。客の間にも「高い!」という声が上がる


ジャルジャル
1st「しりとり」734点
こんなに黄色い声が上がるのか。女の子の食い付きが凄まじい。
期待も大きく、ネタもテレビで披露したことのある「しりとり」だったことから笑いやすい状況だったと思うんだけど、
結果として2組目にして101点という大差をつけられてしまう。
これには客からどよめきと不満の声が上がる。これは低すぎた。


03の時には「芸暦が長いから大丈夫でしょう」「もう1本あるからね」などと言っていたダウンタウンが、
2組目からはほとんどネタについて言及しなくなった
「この時点でジャルジャルの優勝はなくなったようなものですけど」という松っちゃんの言葉に客が本気の抗議w


モンスターエンジン
1st「競馬の実況中継」771点


西森さんの声がほとんど聞き取れない。
老人だからそれも想定のうちなのかもしれないけどぽかんとしているうちにネタが終わってしまった印象
一番笑いが起きたのは冒頭の仕込み杖から麻酔針のくだりだった
「通販で買った…高かったぁ」のセリフはスタジオでは聞こえなかった
映像で見ると音声がクリアに聞こえる分、全く違って見える
西森さんの傍若無人な振る舞いがツボに入り、このまま何分かしばらく見ていたいと思えた
得点に対する客の反応は妥当だった。
松っちゃんは「お客さんの反応が微妙」だと言っていたけど、お客さんは終始正直だった


●ロッチ
1st「カツ丼」807点


中岡の過去写真でどよめきが起きるw
ロッチのネタをあまり見たことがないけどこのネタは知ってた
「俺も豚汁!」のあたりからお客さんにネタのロジックが伝わって、
後は積み重ねがパチンと嵌まっていくのが気持ちよかった
後半は繰り返しになっていたので少し飽きられたかもしれない
「ここで我々下手なこと言えませんからね」と意識的に採点への介入を避けるようになるダウンタウン


天竺鼠
1st「食堂」723点


「コント、食堂!」
コント名を宣言するベタベタな入り!
大声を上げながらカキフライ定食を食べる川原に、お客さんは最初何が起きたのか分からないといった様子
名刺交換でひとつ爆笑が起き、お水でもう一つ、そこからしばらく笑いが起きなくて、
最後の椅子を蹴りながらの「ありがとうございましたァー!!!」でやっと来た!といった笑い声。
瀬下さんの手が目に見えて震えていた。
川原さんの人を食った飄々とした受け答えにも笑いが起きる。
ここも点数が低く、少し不満の声が漏れる。


●しずる
1st「冥土の土産」820点


煽りVでの池田の目つきと、村上の気障な発言に笑いが起きる
設定上仕方がないんだけど声が小さい。
くすぐったがるくだりで空気が少し醒めるものの、
しずるらしい積み重ねとループするオチに感嘆にも似た笑いが起きる
かなりの高得点がつき、客席が沸く。
これも映像で見た方が面白かった。


サンドウィッチマン
1st「ハンバーガーショップ」878点


「漫才コント」の「コント」部分を広げたネタ
「…興奮するな」から完全に芸人も客も掌握する
何年も前のネタで、何回見たか分からないネタだけど何度も何度も同じところで涙が出るほど爆笑する
「ホ タテ」「厨房の方、振り返ります」「バナーナシェイク!」「すげー叩き方」「カルロスの方ですね」
「30円のお返しです」「レシートです」「ちょっと何言ってるか分からないです」
貫禄、余裕、圧倒の1ネタ。
最高得点をマークし、誰もが異論を発さない横綱相撲のような暫定1位。


●インパルス
1st「墓参り」767点


圧倒的に後ろの審査員芸人の笑い声が目立った。
客席から笑い声が来ていたのは分かりやすいツッコミや「もういい、たくさんだ」のあたりだけ
客は100%女性なので、男性の笑い声は全部芸人の笑い声
投票しているのは芸人さんだけど、インパルスへの反応を見ると客の起伏の波とうまくリンクしていたと思う


CM中は松っちゃんはセット裏へ消え、浜ちゃんはスタッフと打ち合わせ
審査員芸人はトイレに立ったり体を伸ばしたり。森三中はお化粧直し。
ラバーガールとギース、レッドシアター組などは休憩中も仲良くお喋りなどしていた
個人的にキングオブコメディチョップリンが前後で座っていてニヤニヤしました


天竺鼠
2nd「コンビニ」829点
合計:1552点


「パイのみのる」でお客さん大爆笑
「こまだのアーチ」で芸人大爆笑
この人たち得点取る気あるんだろうか…と思ってしまうほどのやりたい放題
老人同士のコンビニコントからのまさかの強盗、ガムテープのくだりで完全に戸惑う
店員老人を普通に刺してこまだのアーチを頬張り始めたあたりで翻弄されて逆に気持ちよくなってくる
ネタ後、川原さんがずっと口をもぐもぐしている
2本目の方が得点が高くなるのは1本目と相対しているのであって、1本目がもっと高くても良かった
まさに「それ言い出したらキリないですからね」


ここで「誰か分からん子に聞こうかなぁ…」という浜ちゃんの気まぐれでD・N・Aというシンデレラボーイが生まれる


ジャルジャル
2nd「野球のコーチ」805点
合計:1539点


また黄色い声が盛大に上がる。
ジャルジャルらしいネタで、すべてのボケでひとつひとつしっかりと笑いを取っていた
最後のゲロオチはどうだったんだろう…w
それにしても1st、2ndともに得点付けが厳し過ぎたように思う
爆笑を取るタイプではないけど、どちらのネタもとても楽しめた


●インパルス
2nd「空き巣」868点
合計:1635点


子供と一緒に見ていて「何が面白いの?」と聞かれて説明に困る「捜査という名の行為」「ソフレ」
だんだん本官が可愛く見えてくる不思議
「ムードもへったくれもねぇな!」のあたりで足を鳴らしたり手を叩いたりして笑っているのはほとんど芸人
ここで高得点がついたのも、1本目の得点が低かったことに対する穴埋めだったんだろう


モンスターエンジン
2nd「守護霊」855点
合計:1626点


完全に出オチかと思いきや異様なテンションで突き進む西森の一人ボケで間髪おかずに笑いを取っていく
ベタベタな大阪ノリと無機質にも思える一方的なボケ、というかノリツッコミで世界観に巻き込まれる
最後の「お前も見えてんねん!」「シェー!!!!!」で爆発したような笑いが起きた
ばかばかしくてオチでがつんと笑えて楽しかった!


●ロッチ
2nd「巨乳かメガネか」804点
合計:1611点


ロッチはなんでこのネタを2本目にかけてきたんだろうか…
本人たちも言っていたように実際巨乳巨乳言い過ぎだったように思えた
ネタの展開も単調で、ネタ後のダウンタウンの渋い表情と「頑張りましたがどうなんでしょうか」の言葉が
会場の微妙な空気を物語っていた


●しずる
2nd「告白」831点
合計:1651点


1本目が嘘のように生き生きとしていて、しずるらしい爽やかさと居心地の悪い毒が混在する良い笑い
勢いもあってどんどんと笑いが起きていた
それと馬鹿みたいな感想だけど演技がものすごく上手い
1st、2ndともにコンスタントに高い点数を取るあたり、地力の強さを感じる


キングに振られて、今野君の「超面白いです!」がすごく良かった


東京03
2nd「旅行」953点
合計:1788点


ここで旅行ネタをぶつけてきた
これまで何度となく目にしてきたネタだけど、熟成されて旨味のにじみ出たネタを堪能できる喜び
松っちゃんに「ノーミス」と言わしめる出来
953点。もはや何も声が出なかった。客からも芸人からも激賞の嵐
しずるの呆けたような顔と「絶対負けたもんなぁ…」という言葉に賛辞と慰労の拍手。


サンドウィッチマン
2順目「理容室」865点
合計:1743点


とてつもないプレッシャーの中で迎えた2本目。
1本目に比べるとひとつひとつのボケに対する笑いが小さい。
それでも確実に外すことなくボケでもツッコミでも笑いを取っていく
オチでほとんど笑いが起きなかった。ネタが終わった時点で結果は自明だったんじゃないかな。
後ろに置いてあるのが全部スポンサーであるLUXの商品。


結果発表までの間に放心状態の03がステージに呼び込まれる
「5」「6」から「8」が表示されるまでの間が本当に長かった
お客さんの「おめでとう!」という声が入っているけど、あれは本当に心からの声
「ナーイス、ユーモア!」からの「ポカホンタス!」を繰り出せる木村さんのメンタル
改めて映像見たら松っちゃんが絶賛してる。
結果出てからずっと頭がふわふわしてまともにステージ見られなかった
3時間笑いっぱなしで酸欠状態になったんだろうか


今回03が獲ったのは審査員芸人の心情、あの場にいたお客さんの心情、すべてを汲んだ納得の結果
得点が高過ぎるとか低過ぎるとか私も見ている間に色々思ったけど、全体的にバランスは良かった
昨年より格段に見易く、フラットな気持ちとはいかないまでも嫌味なく見られる番組になっていた
あとセットの背景が煩すぎる、真っ白でもいいのに


03は少しはテレビへの露出が増えるようになるのだろうか
良い大会でした。


オロナミンCを貰って帰宅。