火曜日嫌い

やまもとのブログです。

昭和少年SF大図鑑 展 ― S20〜40'ぼくたちの未来予想図 ―@弥生美術館

東大の弥生門近くに突然現れる趣のある美術館。
まだ「21世紀」が遥か先の絵空事だった頃には、大人にも子供にも「想像力」があった
まだ見たことのない場所、誰も行ったことのない場所を空想しては未来への希望を紡いでいた時代
モノレールのような「エアカー」や原子力を動力にして動く船、東京-大阪間を30分で繋ぐ夢の新幹線など
めくるめく「未来」が広がっていました
小松崎茂を中心とした劇画作家たちの原画や実際の記事を見ながら戦後の空気を追体験
これらの絵が当時の日本にどれだけの夢や希望を与えたんだろう
後半にはウルトラマンやSF漫画、プラモデルの外箱などの展示もあり、「空想力」の広がりをとことん楽しめた
今でも「未来」ってものに対しての憧れみたいなものはある程度あるけど、
何もかもが便利になり過ぎて想像すること自体が難しくなっているんだろうなぁ


竹久夢二美術館も同じ建物の中に併設しているのでそちらも鑑賞する
繊細な女性と日本人離れしたモダンなデザイン、レトロなんだけど近代的な不思議な魅力のある絵だった


ひっそりと高畠華宵の展示もあった。
「モダンガール」と呼ばれた大正〜昭和初期の女性を多く描いた画家
艶かしく優しさに溢れた女性たちもさることながら、備え付けてあった文献に載っていた美少年絵の美しいこと美しいこと…!
ジュネが創刊されたころにはこういう美少年絵を描く画家が多くいたようなので、
日本人の持つ「美少年」観というのはこういうところから脈々と受け継がれていくのだと痛感


根津に戻ろうと思ってふらふら歩いていたらいつの間にか上野公園へ出てしまい、
そのままスワンボートが行き交う不忍池を眺めながら周辺を散歩。